タリホーです。

趣味を中心とした話題に触れていく所存(本格ミステリ・鬼太郎 etc.)

思わぬ再会、望まぬ再会【ゾン100 #06】

ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~(3) (サンデーGXコミックス)

ゾンビものを見ていて常々疑問に思うのだけど、ゾンビって飲み食いをしないから遅かれ早かれガス欠になって動けなくなるはずなのに、何故いつまでも動けているのだろう。共食いをする訳でもないし、体内のどこで身体を動かすエネルギーを作っているのだろうか?植物なら光合成でいけるけど、仮にゾンビウイルスに光合成でエネルギーを作れる能力があったとしても人間の身体を動かすとなると光合成で賄えないと思うし…。

 

「キャンピングカー オブ ザ デッド」

今回は原作8話「キャンピングカーオブザデッド」から9話「SAオブザデッド①」までを映像化。

都心部の電力供給が遂に完全停止してしまい、アキラは帰郷を決意。ケンチョと共に群馬へ向かうことになるが、長旅を予想して移動手段をキャンピングカーに変更しようとキャンピングカーの展示場へ行くと、そこにはシズカの姿が…。

という感じで前半はシズカと二度目の再会を果たして前途洋々と思われた三人組の旅は思わぬ障害にぶつかる。高速道路に仕掛けられたスパイクベルトで車のタイヤがパンクしケンチョは負傷。そこに現れたのは、アキラの元上司で彼をパワハラで精神的に追い込んだ小杉リーダーだった!

 

最良の再会最悪の再会がぶつかった今回の物語はアキラのトラウマも再来して久々に不快さが前面に出た内容となった。ここからどうなるかは次回のお楽しみということで、今回はキャラ分析をしてみようかと思う。

 

闇の10種

ブラック企業においては、社内の職場環境が原因でモンスター社員になる人もいれば、元からあったモンスターとしての性格が増長するタイプの社員もいる。小杉リーダーは見た感じ後者にあたるタイプの人間で、ゾンビ禍で会社から解放されてもなお自分のポジションを守って自分より下と判断した人間をコキ使っている。

 

そんな小杉リーダーは体癖論の観点から見ると10種体癖だと考えられる。10種体癖というのは骨盤が開いていて、顔のパーツが大きいといった身体的特徴がある。いまいち10種の身体つきがわからないという方は、千と千尋の神隠し」の湯婆婆・銭婆婆あたしンち」のタチバナ家の母を想像すればわかりやすいと思うし、女性の場合は胸が外側に出るように大きく、お尻もお盆のように大きく平らな感じになる。※1

千と千尋の神隠し 印鑑&ペンスタンド IPS-01 千と千尋の神隠し 湯婆婆  あたしンち(1)

 

そんな10種体癖の心理的特徴として挙げられるのは博愛であること。来るものを拒まず引き寄せ面倒見が良く、人の世話を焼くことが嫌ではないタイプが10種の特徴だ。ただ、そういう寛容さはあるものの相手が頼ってくれないと寂しくなる、全面的に頼ってくれないとつれない態度をとるといった面もあるそうで、誰でも引き寄せるけどある程度は相手を見定めて、裏切らないかどうか確認すると言われている。

こう聞くと「10種って仏のようにおおらかで母性に満ち溢れた人なんだな~」と思いきや、とんでもなく悪い10種も存在するようで、人を引き寄せる自身の性質を悪用して蟻地獄のように相手を逃げられない状況まで追い込んだりするそうだ。※2

 

以上を踏まえると、正に小杉リーダーは闇の10種とでも言うべき人間だということがわかるだろう。彼は人の面倒を見ること自体は嫌いではないようだし、そうやって慕われ頼られているということに存在意義や充足感を覚えるタイプの人間だ。しかし、頼られる関係を無理やり作り出して相手を支配しているというのが小杉リーダーの恐ろしい所で、車をパンクさせる罠を張って相手をこちら側に招き入れ、助けた恩を返せと言わんばかりに労働を強いる。こうしてアキラや他の弱者を支配し、「お前は無価値な人間だから、せいぜい部品として働け」と恫喝を以て精神的に追い詰めて選択肢を奪っているのだ。

相手の自由を奪い取って奴隷にし、見えない鎖でつないでその鎖を網目のように張り巡らすことで自分の心を満たす。それが闇の10種小杉リーダーのパーソナリティを分析した結果だが、そういや「千と千尋」の湯婆婆もカエルやナメクジを湯屋の従業員にしてコキ使っていたし、そういう所は今回の小杉リーダーとリンクしているなと思った。まぁ湯婆婆は恫喝はしなかったけど、彼女は魔女だから存在自体が脅しみたいなものか。

 

※1:体癖 - Wikipedia『ゲームさんぽ 専門家と歩くゲームの世界』(いいだ・なむ編著)の名越康文氏による体癖論の項を参照。

※2:【頼れる男】ハンク・アンダーソン警部補と行く殺人現場/ゲームさんぽ×デトロイト#04 - YouTube(動画の4分辺りで言及されている)