西洋妖怪編も終わり公式から「名無し最終決戦編」始動の報が出た。
そして今年一発目をかざるエピソードは火車。ギャグとブラック要素満載の話で「これぞ鬼太郎!」と楽しませてもらった。
火車
原作は「逆モチ殺し」。2期以降ずっと登場している強敵であるが、5期は更生して妖怪横丁の運送屋に勤めている設定。
38話ゲスト妖怪「火車」
— タリホー (@sshorii10281) 2019年1月6日
原作「逆モチ殺し」に登場。葬式などで死体を奪っていく妖怪。成仏出来ない迷える魂が妖怪化したもの。戦闘能力に長けていて、自分より強い相手と戦うときは、相手の体に魂を移らせて入れ替わる。また、餅殺しという何でも餅にして食べてしまう技を持つ。#ゲゲゲの鬼太郎 pic.twitter.com/zf3putxaoj
原作では火車が死体を奪う理由について「成仏出来ない魂を増やして仲間にしようとしている」と、目玉おやじによる推測がなされている。
今期の火車は喰らうために死体を奪うという設定で、モウリョウと似通った所がある。そして火車最大の武器は魂の入れ替え。これまでは鬼太郎と火車の魂入れ替えだけだったが、今期は火車とねずみ男、ねずみ男(火車)と猫娘、猫娘(火車)と鬼太郎というリレー形式の魂入れ替えによってドタバタ劇が展開されたのが注目ポイント。
リレー形式で魂を移し替えられるということは、火車の魂自体に能力があるということだから、何気に今までの火車の中で恐ろしい能力を持っていると言えるだろう。
ホラー&ブラック&ギャグ
いやー、それにしても面白かったな。色んなジャンルの要素が詰まっていながらまとまっていたから30分でも中身は凝縮されていて1時間スペシャル並みの見応えがあったわ。
まずホラー部分について。今回の話のホラー部分というのは、目玉おやじの逆モチ殺しの技と最後のオチだろうか。逆モチ殺しが披露されたのは実は3期以来であり、実に30年ぶりの逆モチ殺し。餅からワラワラと目玉が出て来るトラウマレベルの名場面が現代に甦ったことはファンとして素直に嬉しい。
これまでは退治されて終わりだったが、今期は年金不正受給の男と魂入れ替えを行い逃げ延びた。今後火車は魂を次々と入れ替えて生き永らえるのだろうか。それとも身体を決めたら人間からあの獣のような姿に変化してしまうのか。何とも不穏な終わり方である。
ブラック部分については、死体の闇回収業という朝から重い内容。年金の不正受給・死亡事故の隠蔽等々、闇に葬り去りたい死体を火車にまわしていく。高齢化で死体を奪うことすら出来なくなった火車に代わって死体を回収するねずみ男。死体を奪われて困る人もいれば、死体を奪われてせいせいする人もいる。輪入道回以上にブラックな商売と、人間の闇を描いた6期に改めて敬服させられた。
それでいて話が重くならないのは入れ替わりのドタバタ劇のおかげ。猫娘のシャワーシーン(ただしねずみ男の身体)という貴重な場面もあったしね。
来週は雪女。人間と雪女の恋愛といえば「地獄先生ぬ~べ~」ですな。個人的には原作の雪国妖怪連合が見てみたいのだが、3期で完成形を見ているのでまぁ良いか。