これまでのギャグ・カオス回を軽々と乗り越え、「翔んで埼玉」+劇場版クレヨンしんちゃんのカオス感も取り入れたテイストの過去最高に狂った回となりました(一応褒めてます)。とっとり、とっとり~。
魔猫
65話ゲスト妖怪「魔猫」
— タリホー@ホンミス島 (@sshorii10281) 2019年7月21日
原作「魔猫」に登場。真っ黒で巨大な猫の姿をした悪魔。イギリスの大学を出た美人教師に憑依し、田舎の学校に赴任。生徒たちを洗脳して中央に送り込み、家来を増やしてやがては日本を自分の王国にしようと計画していた。#ゲゲゲの鬼太郎 pic.twitter.com/b3LG3v5hSJ
原作は「石妖」と同じく新編ゲゲゲの鬼太郎シリーズで発表された作品。
田舎の小学校に赴任したイギリス帰りの黒塚は、魔猫に憑依された美人教師。自らの王国建国のため、生徒だけでなく周りの大人たちを洗脳にかけていたが、横山丸男という生徒だけが魔猫の洗脳にかからず、彼女の正体を見抜く。生徒たちが魔猫の餌食になるのを防ぐため、丸男は鬼太郎に助けを求める…というのが原作のストーリー。
アニメ化は今回が初めてだが、共通するのは魔猫による洗脳・洗脳にかからない男性・魔猫の弱点くらいで、ほぼ鳥取宣伝回。そのため魔猫の凶悪性も原作に比べるとまだマシに感じてしまう。
また、原作の魔猫は黒塚がイギリスにいる間に憑依したことから、海外の妖怪だと推察されるが、今回の魔猫は鳥取出身。鳥取愛が強すぎて日本から独立した大鳥取帝国を建国し、国内外に向けて洗脳を進めた。一時にせよ帝国を作り上げたという点では原作の魔猫に勝っていると言えるのではないだろうか?
(でも独立したのに「県知事」のままなのがちょっと疑問だけど)
京都府民だが鳥取ネタを出来るだけ拾ってみる
私タリホーは生憎京都府民なので正直ついていけない部分があったけど、何とか拾える部分は拾ってみるね。
・鳥取県の人口
県の統計で一番最新の結果を見たところ、現在の人口は56万人を切っている模様。55万人台になったのは1946年以来であり、高齢化、出生数の減少、就職・進学による県外流出などが影響しているらしい。決してアニメの様に「なんとなく」で出ていっている訳ではない。
・黒見焼
冒頭の知事室で知事が思わず割った花瓶がコレ。倉吉市の伝統工芸品。
・鳥取のシンボル(鳥・花・木)
鳥取の県鳥はアニメの劇中でも登場したオシドリ。県花は二十世紀梨の花、県木はダイセンキャラボク。
・二十世紀梨記念館
倉吉市に実在する施設。
アニメでは「すなやま珈琲」として登場したが、鳥取に実在するのは「すなば珈琲」。一時ニュースかケンミンショーだかで「“スタバ”ではなく“すなば”」とか言われていた様な気がする。
劇中ではナシトリオ、ナシ太郎&カニ次郎(特殊暗殺部隊)が登場した。が、調べても名前が出てこないのでアニメオリジナルのゆるキャラだろう。
・鳥取砂丘
言わずと知れた日本有数の砂丘。鬼太郎が鳥取愛を叫ばされた所。
・県知事のダジャレ
・その他、鳥取の特産品
カニ(松葉ガニ)…劇中で更生官が「ズワイガニか松葉ガニか選ばせる」と言っていたが、松葉ガニもズワイガニなので同じです。
お嬢サバ…劇中で「うっとり鳥取」の原料に用いられたサバ。岩美町で生まれた特産品。
らっきょう…「砂丘らっきょう」なるものがあるみたい。福部村は全国屈指の大産地だとか。
大栄スイカ…鳥取県北栄町で栽培されているスイカ。大栄は北栄町の旧町名。
倉吉プリンスメロン…倉吉市で栽培されているメロン。農薬の回数を減らし、その代わりにミルク(脱脂粉乳)とブドウ糖を散布しているのだとか。
・その他、観光地
大山…日本で3番目の国立公園となった山。「伯耆(ほうき)富士」とも呼ばれている。
浦富海岸…お嬢サバが獲れる岩美町にある海岸。
境港…今更言うまでもなく、水木ファンの聖地。タリホーも過去に二度行ったことがある。
夢みなとタワー…境港市にある展望塔。昨年の16話では弓ヶ浜越しに夢みなとタワーが映っていたのだが、お気づきになられただろうか?
魔猫の弱点
劇中で魔猫が作った「うっとり鳥取」を飲んでスーパー鳥取人と化した庄司おじさん。去年の海座頭の時と同じく人間離れが加速した庄司おじさんだったが(まなも結構ヤバかったね)、強化された庄司おじさんは魔猫の弱点を見抜き、見事退治した。
ところで、魔猫の身体から放たれた九つの光の玉。これは何だろうと思った視聴者もいたのではないだろうか?
©水木プロ・フジテレビ・東映アニメーション
これは原作にもある描写(↑)なので原作既読の方は百も承知だろうが、未読の方のために説明すると、この光の玉は魔猫の魂。
猫の魂が九つあるという俗説はイギリスの小説から来ているそうだが、原作の魔猫がイギリスで教師に憑依した設定になっているのも案外そこからとっているのかもしれない。
さて、来週も鳥取・境港回。死神と隠れ里が題材で脚本が長谷川氏ということは、2期のあの作品のリメイク版となるか?
来週は6期鬼太郎、四回目の担当回です。
— 長谷川圭一 (@dinahasegawa) July 21, 2019
よろしくお願いします pic.twitter.com/CX8aM1KD6N