タリホーです。

趣味を中心とした話題に触れていく所存(本格ミステリ・鬼太郎 etc.)

ゲゲゲの鬼太郎(6期)第26話「蠱惑 麗しの画皮」視聴

ガヒ~、ガヒ~、と鳴く画皮が何気にツボだった。

しかもその画皮の声が緑川光さん。つまり「あたしンち」の岩木くん(或いは5期鬼太郎の黒鴉)がガヒガヒ言っているのと同じってことだからね!

 

画皮とは

中国の怪異譚『聊斎志異』によれば、美女に化けて男をたぶらかし、その男を食べる妖怪だとか。この妖怪を題材にした映画もある模様。

3期・5期では中国妖怪チーの手下として登場していたが、今期はチーとは全く関係なかった。というか、中国の妖怪だという事も劇中では言及されず、服装で仄めかす程度だった。

話の内容的に中国の妖怪という情報は却って蛇足になると制作側が判断したのだろうか。

 

テーマは「毒親

毒親自体は昔からいたけれど、毒親というワードが用いられるようになったのは2010年代辺りの気がする。少なくともそれ以前にそんなワードを聞いた記憶がない。(2015年時点で一種のブームになったみたいだが)

毒親 - Wikipedia

さて、今回登場したゆうなの母は過去に配偶者に裏切られた経験から自分の娘に男性との交際を禁止するという束縛タイプの毒親。水着姿さえも男性に見せてはならないのだからその徹底ぶりは常軌を逸している。

そんな母親の言いつけを守るゆうなに対して恋慕する幼なじみの内田が、ゆうなにいきなりキス。それを見ていた母に拒絶され意気消沈しているところに子泣き爺が通りかかり巻物を落とす。そこに描かれていたのが画皮だった…。

 

いやいや昼ドラかこれは?

鬼太郎メンバーが登場せず、画皮が人間だったら完全に昼ドラ並みのドロドロ劇だぞ。あ、でも今の昼ドラってドロドロしてないか。どっちかというとTBSの金曜9時枠とかかな今は。

 

実はゆうなの母が「絵はいいわ。人と違って裏切らないしどこにも行かない」って言っていた部分で、

「ゆうなとゆうなの母の間で画皮を取り合うドロドロ劇があるのか!?」

と勘ぐってしまったがそれは違った。「浮気調査団チーターズ」で母が娘の恋人を横取りしていたエピソードがあったからついそういう展開を期待していたのだが。(笑)

 

しかし修羅場はあった。あれだけ男に対する嫌悪を娘に叩き込んでいた母があっさりと男性と再婚しようとしたのだ。娘からしてみれば「ふざけんな」である。

画皮との一件があったから最終的に絆を深められたものの、いなかったら間違いなくゆうなは母を殺していた。そういう意味で今回の画皮は必要悪だったのかもしれない。

 

今回の脚本は「厄運のすねこすり」「驚異!鏡じじいの計略」「ずんべら霊形手術」「かわうそのウソ」と同じ井上亜樹子氏。扱っているネタが重いだけに単なるハッピーエンドで終わらせて欲しくなかった視聴者もいただろうが、あまり重くすると朝9時にやる意義が薄れていきそうなので私は別にこれで良いと思う。

話の巧拙よりもこのネタを今の時代にやることに意義があるのだ。

 

さぁ、来週は待望の西洋妖怪編が開幕!まだ本格バトルには至らないと思うが、予告を見る限りどうやら『水木しげるの続·世界妖怪事典』に登場するマニアックな妖怪も映っていたのでワクワクが止まらないっ!

水木しげるの続・世界妖怪事典