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ゲゲゲの鬼太郎(6期)第61話「豆腐小僧のカビパンデミック」視聴

1話以降ちょこちょこ脇役的に登場していた豆腐小僧と、これまた2話以降ちょこちょこ登場していた電池組がコラボ。

モブ妖怪とモブ人間同士のメイン回って何だか素敵な響きだと思うんだ。

 

豆腐小僧と天井なめ

ja.wikipedia.org

豆腐小僧は江戸時代の豆腐屋が創作したマスコットキャラクターという説もある妖怪。当時の黄表紙・怪談本・草双紙にも掲載されており、江戸時代の人にとってはかなり有名な妖怪だったことがわかる。

妖怪図鑑では豆腐小僧の豆腐を食べると体にカビが生えると記されているが、これは後付けの設定だとされている。

 

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天井なめは鳥山石燕の『百器徒然袋』に描かれた妖怪。現代と違い天井に電灯が無かった時代、光の届かぬ天井とそこに付いたシミがこの様な妖怪を連想させたのだろう。

 

原作「豆腐小僧」のアニメ化は3期のみ。今回は豆腐小僧と天井なめの組み合わせとカビによるトラブルこそ原作準拠だが、それ以外はほぼオリジナル展開。

ちなみに、原作では森林開発で山を荒らされたことに怒った豆腐小僧が工事の関係者に食べたら身体にカビが生える豆腐を食べさせて人間を懲らしめようとした話。カビの繁殖力はその胞子を吸うだけで身体に生えるレベル位の凄まじさであり、鬼太郎たちも次々とカビにやられる。一反木綿なんか天井なめに綿菓子か何かだと勘違いされた挙句、大好物のカビだとわかるや否や、がっつかれてたからね。

 

カーストに縛られず、自分なりの役目を

原作の豆腐小僧は山神に仕える妖怪だったが、今回の豆腐小僧は山神ではなくアイドルに仕えることに。名無しの最終章で不良共に暴行されそうになっていたのに人間の街を出歩くのだから、やはり人間好きなのだろうか。

そんな豆腐小僧がばったり会ったのはアイドルグループ電池組のニッケルカナ。「豆腐を運ぶだけ」の妖怪と出会った彼女は、「自分の役目」について悩んでいた…。

 

今回のテーマはズバリ、カーストと役目。学校の同級生から不当な扱いを受け、アイドルになったらなったでメンバーとの差別化のためショートカットでメガネっ子というキャラになったカナ。潔癖症ゆえ握手会も塩対応になってしまい、アイドルとして役目を果たしているのか懊悩する彼女のため、豆腐小僧はマネージャーとして彼女のサポートをすることに。

 

今回の脚本は「狒々のハラスメント地獄」と同じ市川十億衛門氏。あの回程アクは強くなかったが、今回もギャグ要素は健在で、豆腐小僧の豆腐ボケ(豆乳・木綿豆腐・高野豆腐)にはクスリとさせられた。

ちなみに木綿のハンカチーフ太田裕美のシングル曲。1975年に発売された曲なので、知っている人は間違いなくおじさん・おばさんですね。私はウチの母が歌っていたから知っていただけで、まだおじさんって年じゃないから!!

(曲は各自ググって聴いてね。爽やかな感じの名曲だよ♪)

 

それはさておき、豆腐小僧のサポートによりアイドル活動を続けていたカナに新たな課題「オリジナルグッズによるランク付け」が。ここでトラブルメーカーねずみ男が介入。妖怪カビの生えた豆腐をファンに提供した結果、街がカビだらけに。

…あのさ、確か10話でねずみ男が全身カビだらけになって苦しんでいる場面があったよね。

え、ねずみ男、バカなの?カビ、なめてるの?

どうしてカビで痛い目みてるのに、カビ生え豆腐なんか提供しちゃうの…。こいつの食品衛生に対するズボラさを鬼太郎たちはもっと注意すべきだ。

 

でもこのカビパンデミックのおかげでカナはカーストや順位に縛られず、アイドルとして皆に元気を運ぶという役目に気づいたのだから、まぁ良かったんでねぇの?

しかし実際問題、順位とか役職とかに縛られる人が多い世間だと、やりたくない役目もこなさきゃいけないから大変だけどね。

 

でもそんな思いも、街中に繁殖したカビも、天井なめの胃液がすっかり消してくれた。それにしても何だよあのマーライオンみたいな「プルルルル」は。笑っちゃったじゃないか。

 天井なめの胃液一さじを風呂桶一杯の水で薄めればカビ消しの妙薬となる、というのが原作での説明。

恐るべき妖怪医学、恐るべきプルルルル。

 

 

さて、来週はようやく本筋の地獄の四将が動き出す。

黒坊主は原作にも登場する妖怪だけど、完全なるオリジナル展開なのか、原作要素を拾ってくれるのか、非常に気になる。気になるけど、来週はリアタイ出来無さそうだな~。