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ゲゲゲの鬼太郎(6期)第46話「呪いのひな祭 麻桶毛」視聴

ねずみ男にとって)ホラーな回だった。

 

麻桶毛

鬼太郎作品に出て来る髪の毛妖怪の中でも登場は新しい方であり、原作は1986年に発表されたもの。アニメ化は今期が初めて。原作では古民家の仏壇にしまわれていた日本人形の髪の毛に隠れており、その家に引っ越して来た一家の娘を捕まえて人形の身体に封じ込めた。

今回のアニメでは人間の養分を吸い取り人形に変えるという、明確な目的があって人間を襲っているが、原作の麻桶毛は心情や日常生活など一切が謎に包まれた妖怪として描かれている。

因みに「まゆげ」という読みは水木先生があてたもので、本来伝わる麻桶毛は「あさおけのけ」と読む。

麻桶の毛 - Wikipedia

 

ひな祭、豆知識

・七段飾り

桂甫作安藤人形店の七段飾(官女・五人囃・随臣・仕丁 | 雛人形・京雛・京人形の桂甫作安藤人形店/京都

上記のサイトに詳しく載っているが、七段飾りの雛人形は、親王である男雛・女雛(麻桶毛が隠れていた人形)を筆頭に、三人官女(まなの友人の雅・綾・姫香が人形化した)、五人囃子(裕太や鬼太郎・ねずみ男が人形化した)、随臣仕丁の十五体で成立する。

京都の場合、アニメとは反対に女雛が向かって左、男雛が右に配置される。

五人囃子は楽器・謡を披露する秀才少年の集まりという事だが、ねずみ男を五人囃子の人形として変えたという事は性別が合っていれば良いという訳か。

所詮は麻桶毛という妖怪であって、雛人形の霊って訳ではないからな…。

 

因みに目玉おやじが言っていた「元服」とは元服の前の少年期を指す。元服とは奈良時代以降行われた成人を示す通過儀礼の一つであり、凡そ数え年が12~16の男子が受ける。

 

・ひな祭の目的について

一般的には女の子の健やかな成長と幸せ、結婚を願う目的として行われるひな祭。一方で、犬山まなの母が言うように厄除けとしての目的もある。人形はごっこ遊びとして今は使われる事が多いが、元々は形代、つまり神霊を宿らせたり、身代わり目的に利用するために作られたものでもある。

事実、「流し雛」と言って人形と同様に身の穢れを水に流す民俗行事があるくらいだから、原始的な目的は厄除けなのだろう。

 

まなが妖怪退治?

今回ちょっと気になる描写が。女雛の麻桶毛に襲われた時、陰陽五行の印が現れ、麻桶毛が焼けて返り討ちにあった場面の事だ。

名無しが刻む印だから本来は良いものではないのだろうが、今回は「魔によって魔を制す」という形で効果を発揮したのだろうか?この辺り、今後謎が明らかになるだろう。それにしても五つの印が完全に刻まれる前にあの威力、完全に揃った時もっと厄介な事になるのだろうか。

 

総評

・思っていたよりは怖くなかったが、ひな祭に関するちょっとした豆知識あり、猫娘の活躍あり(近くの猫に召集をかけてねずみ男を引っ張り出して来る場面が個人的ハイライト)。そして久しぶりに裕太・蒼馬・大翔が登場した事なども含めて、安定した面白さで良かったと思う。

・「人形のチュー月」。あっ、人形の久…。

 

 

来週はお休み。再来週は鬼太郎シリーズではお馴染みの姑獲鳥が登場。名無しだけでなく、11か月ぶりに「あの男」も登場するようだが…どうなるの!?