タリホーです。

趣味を中心とした話題に触れていく所存(本格ミステリ・鬼太郎 etc.)

ゲゲゲの鬼太郎(6期)第25話「くびれ鬼の呪詛」視聴

スーマホばっかり見ていると

いーまに呪いがついてくる…

 

前回とはうってかわってスマホアプリに蔓延する呪いをテーマにしたガチホラー回。

 

くびれ鬼について

くびれ鬼の「くびれ」は漢字で「縊」と書く。つまり、人に取り憑き首をくくって死にたくさせる妖怪だ。中国にも伝承がある妖怪だが、それによると生まれ変わるための身替わりとして自殺を促すそうだ。

縊鬼 - Wikipedia

くびれ鬼は原作には登場しないがアニメ4期・5期に登場している。4期は仕事に疲れたサラリーマンを、5期は「死にたい」と呟いた人間たちを自らの世界に取り込もうとした。

 

あくまで自殺を誘発させるだけ

 6期のくびれ鬼はスマホアプリに呪いを蔓延させ、それを利用した人間を自殺へと導く妖怪。4・5期は死の世界へ引きずり込むというオブラートな表現だったが、今期は首吊り縄で自殺に導くというかなりダイレクトな死の表現が強烈。

そもそも序盤からしてラインいじめの末の自殺を描いているので今期の鬼太郎は人の悪意の描写に容赦が無い。でも、それが良い。

 

それにしてもである。あれほどまなを追い詰めた割には鬼太郎と猫娘にアッサリと退治されてしまったくびれ鬼。これは何故だろうかとちょっと考えてみた。

①速攻で倒さないとヤバい奴なのでアッサリやられた

かつてのくびれ鬼は一人一人に取り憑いて自殺を誘発させる程度の力しかなかっただろうが、インターネット・スマホ等の情報機器の発達によって、そこを住処としたくびれ鬼の呪詛の拡大力もケタ違いになっただろう。勿論これには名無しのお膳立てがあっただろうが、悠長にしていれば間違いなく死者は増えていたかもしれない。

だからこそ、鬼太郎と猫娘は通常よりも迅速な連携プレイで退治したと考えられるのだ。

 

②幽霊族の鬼太郎と相性が悪かったのでアッサリやられた

改めて言うと、くびれ鬼は死を誘発させるだけであり、直接的な殺しはしない。今回の鬼太郎・猫娘との戦闘シーンでも、直接首を絞めず、相手を拘束させた状態で首吊り縄にかけるという回りくどい方法をとっている。鬼太郎に対しても「死ね」ではなく「死んでくれ」と言っていることからしても、直接的に相手を殺せないのだろう。

(「俺のために死んでくれ」という発言は上記の中国の伝承を参考にしているかもしれない)

さて、一方の鬼太郎は幽霊族の生き残りで異様なまでの再生能力を持った存在。その父親にしても腐敗した身体から目玉だけとなって生き延びた程であるから、幽霊族は再生・不死能力が優れていると考えてよいだろう。

くびれ鬼と鬼太郎は「死」と「生」という点で相反する存在。ただくびれ鬼の方は「死を誘発させる」存在なので再生・不死の鬼太郎には比肩しない。だからこそ、鬼太郎との戦いでアッサリとやられてしまったのではないか?と思うのだ。

見た目・やり口こそ怖いくびれ鬼だが、自殺者の霊と幽霊族の末裔とではやはり能力差は歴然としていた、ということだろうか。

 

※追記:あにこ便のコメント欄でくびれ鬼の正体が序盤に映った首吊り死体ではないかと指摘している方がいた。(101のコメント)

【ゲゲゲの鬼太郎】第25話 感想 妖怪もアプリを使う時代になったらしい : あにこ便

確かに今回の名無しは封印を解いた訳ではないから、あの死体を妖怪化させた可能性もあるし、そう考えれば妖怪になりたてと言うことだから、鬼太郎との戦いにアッサリ負けたのも腑に落ちる。「俺のために死んでくれ」という発言も「身替わりとなるものを死なせればお前は救われる」と名無しにそそのかされたのかもしれない。

 

名無しが二つ目の印を刻む

12話の妖怪獣との戦いの際、まなに「木」の印を刻んだ名無し。今回は「火」の印を刻んだ。木・火ときたからまず陰陽五行の印で間違いないだろう。だがそれをまなに刻んでどうするつもりなのか。

真っ先に思いつくのは生贄という目的だが、まなを「うつろなうつわ」と称している辺り、対象への供物というよりは、まなの身体を媒体にして何かを行おうとしている感じがするのだが…。逆五芒星は悪魔の象徴だから恐らく悪魔絡みのことなのだろうが、やはり謎は多い。

あと凶悪妖怪を復活させているのは、19話で鬼太郎を喰らうためと言っていたが、それだけが目的とはどうも信じがたい。人間の悪意とも関係しているような気がする。というか、名無し自体が人間の悪意の集合体みたいな気味悪さがある。

 

来週は画皮が登場する。どんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。